三国志5プレイログ「二国志」~第十一章:失時不従、可撃

189年12月 悠真のターン



悠真「ぼ、ぼ、ぼくは強い武将が好きなんだな」


悠真「そ、そ、孫観は義理が3しかないし(最大値15だから相当低い)、忠誠が91だから、た、た、食べごろなんだな」

陽介「やめろ馬鹿!そんなことをしたら僕だって楊醜を引き抜くぞ!」


悠真「ぶ、ぶ、武将は言霊で再行動させれば良いし、ぼ、ぼくの軍には魅力の高い女の子がいっぱいいるから、孫観もきっと気に入ってくれるんだな」



まずいぞ悠真は正気を失っている。このままだと孫観と楊醜をお互いに交換することになりそうだ。楊醜は強いので孫観を失っても損はしないと思われるかもしれないけど、楊醜は悠真が対孫観用に作った武将であり(弓陣形のおかげで射程が孫観より長い)、無双と応射を備えて寡兵による戦いのために仕上げた孫観を引き抜かれると僕の戦略が瓦解してしまう!

悠真「孫子曰く!」

目をギラギラと輝かせて人差し指を立てながら目の前の男は言葉を続ける。

悠真「楊醜に褒美だ。忠誠度を100にするぞ」




陽介「やめろ!お願い孫観をとらないで!・・・って、あれ?」

悠真の一手は楊醜の忠誠度上昇だ。まあ武将を一人再行動させたところで、孫観の引き抜きが成功するとは限らないからな。楊醜の引き抜き防止を優先させた方が無難であろう。問題は次の一手なのだけど・・・同盟か!?他の武将も忠誠度を上げるのか!?それとも引き抜きか!?

悠真「俺のターンは終わりだ。じゃあ、お前のターンにまわすよ」


陽介「えっ?言霊は!?使わないで温存するの!?」

悠真は『なにその言霊って。三国志5にそんなもんあったっけ』などと白々しく呟くとターンを終了させた。

189年12月 陽介のターン



どこの勢力が同盟したとか戦争したとか武将が引き抜かれたとか、そんなことは何もなく無難に僕のターンが回ってきた。悠真がターンを終了させる真際に言わなくても良いような戯れ言をほざいた気がする。まあ、くるぶしを蹴っ飛ばしておいたからどうでも良いよ。

陽介「それにしても・・・兵糧の数が多いなあ!こいつはいいぞお!」

5400しか兵糧を持っていない悠真に比べて僕は23656もの備蓄がある。マジで呉敦を突っ込ませて悠真の兵糧を0にする作戦を実効してしまおうかなあ。


陽介「では、呉敦を悠真領へ突っ込ませるために能力を確認してみよう・・・おや?」

どうやら漢中に在野の武将がいるようだ。どうやら『李異(リイ)』という武将みたい。


陽介「陣形も特技も強い。『強行』(戦場に5日早く到着する)があるというのが魅力だな」

しかしながら、知力と政治の値が低すぎる。だけどこれも何かの縁かもしれないから余裕があれば登用したいなあ。

陽介「ちょっと董卓領を見てみたい気がする・・・いや、同盟したりなんなり今後も付き合っていくわけだからさ」

そして隙があれば長安をとりたい。董卓の能力はどんなんなのかなと覗いてみたところ。


陽介「なんだこれ!強すぎる!・・・ってわけでもないな・・・」

特殊能力の『妖術』は二国志のルールにより『水陣+史実モードの能力』に変化させられてしまう。防御型の陣形も無いし知力も低いので軍師による計略を用いれば動きを止めることは容易だろう。ただ無双がやっかいだ。

陽介「董卓はアイテムを持っていないし普通に強い武将って感じだね。まあどうせ戦うことなんてないだろうけど」

うーむ、董卓の次は呂布を見たくなってきたぞ(笑)。呂布の能力しだいで長安攻略が現実になるかもしれない。今のままでは長安駐屯軍は倒せないけど、董卓が軍を許昌や河北に進出させたらチャンスはある。

陽介「ええと、そんで呂布は・・・と」


特殊能力の少ない今なら、何とかなるかな?ならないかな?といった能力だな(笑)。やっぱり赤兎馬を持っていない呂布は何かもの足りない感があるよね?アイテム『赤兎馬』は所持している武将に『速攻』、『強行』、『騎射』、『退却成功率100%』の能力を付与するのである(強すぎ笑)。

陽介「それにしても忠誠と義理が高い。この呂布は絶対に裏切らないだろう(笑)」

仮想モードもなかなか楽しいなと思いつつ長安攻略の糸口をさがしてみる。史実モードならば董卓領に進攻したとたん赤兎馬に乗った呂布が素っ飛んで来て虐殺が始まるんだ。どうやら今の呂布を見る限りそれは無さそうなのでいけるのではないかな?

陽介「長安には軍を率いる将が3人いるみたいだ。能力を見てみよう」




うーむ。忠誠度は低いのだけど僕達の相性値は40付近なのでピンポイントで狙える武将はいないな。みんな強いから正攻法で孫観を特攻させるのは止めた方がいいな(笑)。かろうじて董承(トウショウ)と賈詡(カク)ならば裏切りに応じてくれるかなという感じ。

陽介「と、いうわけで漢中から董卓領への進攻は、青矢印のように洛陽にいる董卓が許昌や河北へ進攻すれば可能かもしれない。あと悠真が邪魔をしなければね」


陽介「ちなみに劉繇の擁する成都攻略の可能性があるか調べてみたのだけど、こちらは絶望的だった。劉繇は兵数で董卓に劣るけど武将の忠誠度が軒並み高い。あと道中に多くの要塞があるので成都手前の梓潼すら攻略は不可能だ」


こちらの損害を無視して孫観を突撃させ続ければ梓潼攻略は可能かもしれない。だけど成都は絶対に無理だ。それに成都まで辿り着いたとしても合戦に向いている呉子を持て余しながら益州に籠もり内政をしたって仕方がないだろう?権謀術数の文章が多い孫子を使う悠真に翻弄されてるに決まっている。

陽介「だから呉子を使う僕は兵糧が少ない悠真に隣接し続けた方が良い。つねに剣の切っ先を喉元へ突きつけるかのようにな。やつが滅亡に瀕しているのは事実なのだからね」

僕がそういうと悠真は目をキラキラと輝かせながら見つめてきた。な、なんだよ。何か変なこと言ったっけ?それとも何か良いことあったの!?ま、まあいいよ、大都市への進攻は無理だとわかったので進む道は悠真がいる上庸しかないのである。そのためには背後の安全を確保しなければな。董卓と同盟するのに必要な外交の言霊は残っていたよな?僕はこっそりと紙にメモをしておいた言霊表を確認する。


うんうん。1つ残っていたみたいだな・・・ん!?もう外交の言霊が1つし残っていないの!?

陽介「いや、よく読めばまだ1つか2つあるはずだ。ずっとテキストを書き続けて疲れているだけなんだ!それに呉子を何度も何度も読み込めば、きっと外交に関する文章を拾える!」

『不利だったら敵との戦いは避けよう』といった文章を無理矢理、同盟言霊と定義しても、そんなに数はなかった気がする。悠真が言霊を温存しているのは僕が董卓と同盟するのを待っているからか?『僕→言霊で董卓と同盟、悠真→僕と董卓の同盟を言霊で破棄』と一緒に董卓へ外交の言霊を打ち合い、呉子の外交言霊を涸渇させるつもりなのだろう。

陽介「悠真。なかなかせこいことを考えるな。僕の外交言霊を涸渇させて董卓に攻撃させるつもりなのだろう?」

悠真は口笛を吹き手を頭の後ろに回して『何を言っているのかわからないけど宣言したはずだろ?俺はすでに勝っているとね』と、うそぶいた。

陽介「董卓と同盟できないのならば攻めるだけだ!呉子の力があれば兵糧の少ない悠真に勝つのは容易だろう!」

悠真に策は無いはずだ。背後に董卓がいるなら攻め続ければ良い。悠真はどこへ逃げるのだろう。そう考えながら地図を確認する。あれ?思ったより悠真って逃げ道が多くない!?


陽介「これは・・・まさか僕が上庸に攻め込んだら永安に逃げて永安に攻め込めば武陵へ逃げて最後は桂陽まで行くつもり?」

敵を散々と引っ張り回したあげく兵站をぼろぼろにして反撃する戦術を何度か歴史の本で見かけることがある。どこかの国の焦土戦術みたいなことを考えているわけではないよね!?一緒に荊州の果てまで行こうってのかよ!

陽介「だけど僕の兵糧は万全なのだから兵站なんて気にする必要はない!いや、物資は兵糧だけじゃない。悠真の狙いは金か!?孫子には敵の物資を焼き払う言霊がいくつもあるはずだ!逃げ回りながら僕の金を減らしていく気なのか?」


いや、悠真もそこまで考えているかわからない。だいたい天命の少ないターンが続くだけで破綻するし道中の空白都市をたまたま孫堅が占領したら終わりじゃないか。

陽介「いずれ僕の外交言霊は尽きる。そして悠真と戦わざるを得ない時が来るんだ。心配なのは合戦中に言霊が連続で0になって負けたりすることなんだよなあ。そんな時に董卓と同盟できないってのは怖いな。どれだけ金を残しておけば同盟できるのかは知っておく必要があるだろう」

わりと余裕の立場だと思っていた僕は不用心にも董卓と同盟できる金額を事細かく確かめてしまった。





陽介「あれ!?最短期間の3ヶ月なのに!全財産の6000金なのに!同盟が成功しない!?」

悠真「うろたえすぎだ!行動の限界をさらすとは馬鹿な奴だな!孫子曰く!諸勢力の群がる地、すなわち「衢地」では外交に重きをおくべし!衢地交合チィピィジャオフゥ!」

馬鹿とはなんだよ!馬鹿っていうやつが馬鹿なんだからな!




言霊の力で僕と悠真は同盟を結んだ。そして益州と荊州の窓口である上庸への道が閉ざされてしまった。

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