三国志5プレイログ「二国志」~第七章:凡若此者、選鋭衝之、分兵継之、急撃勿疑

準備期間10回のうち7回目が終わった。もうサイコロは3回しか振れない。


7回もサイコロを振っておきながら上図のように配下が2人だけという陣容だ。少数精鋭で戦う道を選んだ僕に悠真からつっこみが入った。

悠真「お前さあ。そんなに一人の武将ばっかり強くしちゃって。他の君主に引き抜かれたらどうするの?」


武将が引き抜かれる?なんだそれは?えーとつまり、どういうこと!?孫観がいなくなっちゃうの!?

陽介「ご、ごめん悠真。ゲームをしたことがないから引き抜きってのが分からないんだけど」

『えー!なに言ってるんだよおお。言葉の意味を素直に受け取れば分かるだろおおおお。仕方ないから理解しやすいように俺がガンダムに例えて説明してやるよおおお』と悠真に怒られてしまった。

悠真「三国志5では敵勢力からの武将獲得と引き抜きの防止が重要なのだ。想像してみてくれよ。例えば俺達が配下の武将を奪われて一人になってしまったとする。独りぼっちで関羽や張飛を采配する劉備に勝てると思うか?人材に恵まれている曹操に勝つ自信はあるのかい?ほら、攻略本を見てみろよ、人材を集めろ、引き抜けって煽っているじゃないか」


全くガンダムに例えていないじゃないか。まあ、それでも大体わかったよ。一人で劉備に飛びかかっても関羽に引き止められてしまう。なんとか関羽を退けたとしても張飛に道を阻まれてしまうだろう。少勢では勝てないのだから他の勢力から人材を引き抜きぬいて自軍の配下を奪われないように気を配れという話だ。あれ!?何だか自分が非常にまずい状況におかれている気がしてきたぞ!?

悠真「それじゃあ8回目のサイコロを振るよ~!」

ちょ、ちょい待ってくれ悠真!考える時間をちょうだい!もう3回しか言霊を使うチャンスがないんだ。孫観を引き抜かれないように言霊で忠誠を上げれば配下の将を増やすことは困難になる。だからといって今から全力で武将を集めていくと、他の君主に孫観を奪われてしまう可能性がある。そういうことだよね!?なにをすれば最善手になるんだ?


考える時間も与えられずにサイコロは振られてしまう。僕の天命は7、悠真の天命は14だ。ますます引き離されてしまう!頭が混乱してきたぞ!

陽介「悠真の言霊は4つか。調子が良いみたいだけど、もう僕は言霊の数が少なくてもやっていけそうだし、悠真の行動を楽しみに拝見させてもらうよ」

必死で強がってみたけど、もう限界だ。誰でもいいから助けてくれ。まるで自分が間違った行動をし続けたあげくに引き返せない場所へ来てしまった気分になってきた。

悠真「どうせ陽介は孫観に言霊を使うんだろ?お前はあれか!?女の子には興味がないけど男にはあるっていうあれなのか!?孫子曰く!善く守る者は九地の下に隠れ、善く攻撃する者は、九天の上に動く!善守者シャンシャオジャア蔵於九地之下ザンイィジャオピィチィシャア善攻者シャンコンジャア動於九天之上トンイィジャオティエンチィシャン!」

悠真のやつ!人の気も知らないで好き勝手なことを言いやがって!自分は女の武将を集めてばかりいるくせにぃ!




ぶっ!!めちゃめちゃ強そうなガチムチが登場したぞ!!楊醜(ヨウシュウ)という武将らしいが・・・この武将の存在により孫観で手にしていた僕のアドバンテージは無くなってしまうんじゃないのか!?

悠真「ふふふ・・・やっとか。こいつが来るのを俺は待っていた・・・」

はぁ!?悠真のやつ!!人のことを女に興味がないとか言っておきながら自分はガチムチの武将を嬉しそうに迎え入れやがって!

悠真「さて、俺は満足な結果に終わったよ。それで、お前はどんな一手を見せてくれるんだ?」

どんな手を見せるかだって?そりゃあ孫観が裏切ることのないよう忠誠を誓わせるしか選択肢はないだろう・・・くそっ!ただでさえ現状に困惑しているのに『男に忠誠を誓わせたの?やっぱりなぁ』と、あの馬鹿に挑発するネタを与えることになってしまう!

陽介「それじゃあいくよ!呉子曰く!武侯は功績のあった者の父母妻子に贈り物を賜った!又頒賜有功者父母妻子於廟門外ヨウパンスゥヤオコンジャアフゥムゥチィズゥイィミャオメンワイ亦以功為差イーイィコンウェイチャア!」




僕が言霊を唱えると悠真はPCを操作して孫観が写し出された画面に緑色の玉を2つ並べた。そして『一文でも言霊として成り立つのに、慌てているのか混乱しているのか言霊を二つも使いやがって』と小さな声で呟いたかと思うと、何をしたのか理解できない僕に説明を始めた。

悠真「三国志5では、よほど相性が近いか血縁関係にある武将でないかぎり忠誠度99でも引き抜かれてしまう(たしか)。義理という要素もあるので絶対安全だとはいえないが(マスクデータはよくわからない)、これから仮想モードでゲームを始めるにあたり、お前と孫観の相性を同じ数字にする。相性が同じなら忠誠度が95くらいまでさげられても引き抜かれはしないはずだ(たぶん)。」

『たぶん』とか『たしか』という箇所が多くて不安だけど、これで孫観の引き抜きに脅えなくても良くなったらしい。この孫観の忠節が勝利につながるのかなぁ。武将を増やした方が良かったかも。緑色の玉の意味は分かったのだけど、なぜ二つあるんだろう?

悠真「それにしても、男に忠誠を誓わせる選択をしたとは、やっぱりなぁ・・・9回目のサイコロを振っるよー!」

悠真は僕に喋らせる隙も与えずにサイコロを振った。


僕の言霊は0だ。配下を増やすことも強化をすることもできない。なんだか泣いてしまいそうだ。どんなに考えても、悩んでも、きっとむなしく敗北してしまうに違いない。

悠真「言霊が一つか。ちょっと文章が短くて厳しいけどしょうがない。弩に鷙鳥を撃つ節を与えよ!節如発機ジエルゥファアチィ!」




悠真配下の猛将、楊醜に遠矢の能力が付加された。これで弓の打ち合いに関しては孫観と並ばれてしまったのではないか?越えられたということはないと思うけど・・・。

悠真「ふう・・・さてさて、次が最後の10回目になるけど、準備は良いかい?いっくぞおおおお!」

悠真はいつものように元気いっぱいにサイコロを振ろうとする。僕はといえば最後だというのに満足のいかない現状にしょんぼりしていた。そんな姿を見かねたのか『おいおい、どうした?』などという声が聞こえてきる。同情なんてされたくない、僕は諦めてなんかいない。次に僕が言霊を4つ引ければ、いや、自分の言霊は2つか3つでも良い。せめて悠真が0になれば今後の駆け引き次第でまだいけるんだ!悠真が0になれば!0になれ!


陽介「・・・!?」

悠真「むっ!?」

準備期間最後のサイコロの目は・・・お互いに言霊3つという結果に終わった。劣勢であったのに同数になってしまうとは。悠真も何か思うことがあるのかサイコロの結果を睨むように眺めていた。

陽介「この回にやることはもう決まっているよ・・・悠真も知ってのとおり僕は配下の数が少ないからね。それに孫観の強化もしたいんだ。勝つためにね」

勝つためなど嘘だ。僕が考えていることは希望的観測なんだ。せめて初心者らしく正直に振る舞っていれば、違った気持でこの瞬間を迎えることができたのだろうか。僕がそんなことを考えていると、悠真が最後の言霊を唱えた。

悠真「敵の陣外から火を放つことが可能ならば、反応をうかがうことなく、時をみて発するのだ!火可発於外ファークァファアイィワイ無待於内ウ-タイイィネイ以時発之イィシィファアチィ!」




楊醜が火矢を覚えた。孫子に火矢を覚えさせるような一文があったとは!孫観に火矢を覚えさせれば理想の将が完成すると考えて呉子を何度も読み返したのだけど火矢を覚えさせる一文を見つけることはできなかった(火計ならあった)。これで弓に関しては楊醜に凌駕されてしまったのではないか?一体どう立ち向かえば良いんだ?

陽介「そちらが弓攻撃を強化したのならば、僕は接近戦を有利にするまでだ!呉子曰く!敵の外観から内情を判断せよ。さすれば十分の一の兵力でも打ち破ることが出切るだろう!一可撃十イィクァジィシィ!」




孫観に奮迅を覚えさせた。よし、これで孫観は完成した。あとは武将を増やすだけだ。呉敦と同じくらい戦闘向きの武将が配属されると良いんだけど。

陽介「賢君はすぐれた良き人材を選別して緩急に備えた。簡募良材ジェンムゥリャンサイ以備不虞イーペイプゥイィ!」




曹節(ソウセツ)という武将が作成された・・・って、あれ!?なんだこれ!?強いぞ!?

悠真「曹節は曹操の娘で献帝の寵愛を受けた女性だ。蒼天○路では明るく可愛らしい女の子として描かれていたな。お前の配下になるということは親である曹操と戦うことになったりするかもしれないけど、曹操の娘が家出して誰かの参謀みたいに活躍するってのもあり得たんじゃねえか。なにしろ1800年も前の人間だし、実際は何がどうだったのかよくわからんからな」

そして悠真はPCを操作すると孫観についていたの緑色の円を動かして曹節につけた。


悠真「8回目にお前が唱えた相性を同数にする効果は言霊を2つ使用したので曹節にもつけてやるよ。さすがに一流の武将を2人も引き抜きから守るなんて甘やかしすぎかもしれないが、現実として言霊を2つ使ったわけだからな。致し方ない」

陽介「でも孫観や楊醜と違って二文しか引用していないのに能力が高すぎるんじゃ・・・」

悠真「そうか?曹操の娘だし、こんなもんじゃねえか?」

そういうと悠真は『俺の説明不足もいっぱいあったからね。勘違いしないでよね』などと口走った。もしかして悠真は初プレイで動揺している僕を落ち着かせるために引き抜かれもせず能力も高い曹節を配下として用意してくれたんじゃないのか。僕は最後のサイコロが振られる時に悠真の天命が0になる事を願っていたというのに、悠真は僕のことを心配してくれていたなんて・・・僕は自分が恥ずかしい。こんな気分ではとても真剣勝負なんてできそうにない。

悠真「ああそういえば。仮想モード(登場武将の能力値以外を全てランダムに変化させる)でゲームを開始するんだけど、俺たちの君主と武将だけは何も変えないつもりだったんだよね。今のままでも仮想モードみたいなものだし、作成して偶然決まった値は何かの巡り合わせだと感じていたからな。お前と孫観は相性が近いから言霊を使わなくても引き抜かれる心配はなかったんだよなあ。わりぃ、うっかりしていたわ」

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