190年1月悠真のターン


悠真「うう・・・天運が尽きたか・・・」


悠真はサイコロの結果を見てうなだれている。僕は言霊が2つあるのから上手く使えば今月の行動で主導権を握ることができるだろう。

悠真「だめだ!どの武将で引き抜きを試みても程普を引き抜くことができない!もし次のターンも天命が少なければ・・・終わりか・・・」


悠真が恐れているのは江南の虎こと孫堅配下の武将『程普』だ。


程普の特殊能力は孫観と良く似たものになっており壊滅させるのが困難な組み合わせになっていると思う。守戦を行った際に活躍するのはもちろんのこと、孫堅が進攻戦をした場合においても平地、山地、水地の陣形をそろえた程普を撃破するのは容易ではなく、包囲殲滅の要として多くの将兵を打ち破っていくことだろう。

陽介「程普は忠誠度が98もあるからね。言霊で忠誠度を下げないかぎり引き抜くのは無理だよ」


もし悠真の言霊が4つになったりしたら大変だ。言霊の効果で『天命×言霊数(最大値は15)』の忠誠度を下げることができるから程普を引き抜く可能性がでてくる。

悠真「ふふふ・・・ははは・・・天運か。陽介よ、俺は天運に恵まれていると思うか?なんだその顔は?教えてやろう。『俺は天運に恵まれているんだ!』」

そして悠真は『ふっ・・・ふふふ・・・はぁっはははは!』と笑いだした。だ、大丈夫かな。奴はかなり悲観しているみたいだけど、そこまでピンチに陥っているとは思えないんだけどなあ。

現状、悠真が一番気に懸けなければいけないのは兵糧の数だろう?


必勝を期した12月での戦いで僕に敗北したため悠真は8000もの兵糧を失ってしまった(僕に奪われた)。ゆえに僕が悠真の都市へ攻め込んだ場合、悠真は城から打って出て戦わなければいけなくなってしまったんだ。だけど孫子の言霊を使用して僕の兵糧を奪えば膠着状態にもっていくのは簡単なんじゃないの?

陽介「まあ本来なら程普を引き抜けたばずなのに兵糧へ言霊を使わざるを得ないから悔しいという気持ちはわかる。だけどそんなに江南の虎を恐れる必要があるのかなあ?」

確かに荊州南部へ逃げる途上で孫堅軍に襲われたらひとたまりもないだろう。しかし悠真には4万もの兵がいるじゃないか。孫堅は周囲が空白地ばかりで領土を切り取り放題なのに、わざわざ兵を減らしてまで悠真領へ進攻するか?


悠真「はっははは!いっそのこと成都を狙ってしまうか!こりゃあいい!益州を本拠地にすれば『勝ち』だ!」

成都を狙う!?しかし悠真のいる永安からは江州を陥落させなければいけないし兵力も兵糧も成都を治める劉焉の方が上だ。半年くらい連続で言霊を4つ使えば可能かもしれないけど、それなら僕を董卓領まで押し返した方が良いだろう(笑)。よって悠真の入蜀はブラフだと看破できる。悠真が危惧していることは何なのか?本当の狙いは何か?よく考えてみよう。


悠真が危惧しているのは孫堅の進攻場所が『武陵』、『零陵』、『桂陽』と悠真の逃げる途上にある都市であることだろう。孫堅の気まぐれで武陵をおさえられたりしたら、悠真は現在駐留している永安にて僕と決戦をすることになる。場合によってはトチ狂って本当に入蜀を実行しかねない。無理して荊州南部へ進攻して孫堅に挑んでも配下に恵まれた孫堅には勝てないし手に入る都市も防備に向いていない。それよりは成都を目指そうとなるからだ。

悠真「陽介よ!夕食の時に誓った3原則を覚えているか!?」

ん?急になんだよ。夕食の時に誓った3原則って確か。

陽介「3原則って『一、民を苦しめるような行為はしない』、『二、民に反乱を起こさせる君主になってはいけない』、『三、ゲームを諦めない』これだよね?」

悠真「そうだ!『一、民を苦しめるような行為はしない』とは徴兵・略奪のコマンドを意味する」


『徴兵』とは多くの兵を集められるコマンドだ。『募兵』と違って民からの忠誠や名声が下がってしまう。『略奪』はやったことないんだけれど、攻略本によると民から金と米を臨時徴収するコマンドらしい。いくら真剣勝負をしておりゲームの中のできごとだとしてもだ、民を苦しませて相手を倒し高笑いするなど気持ちの良いものではないだろう。だから僕たちはこのコマンドを封印した。悠真なんて略奪をして米を調達すれば僕に勝てるだろうに。

悠真「そして『二、民に不満を覚えさせて反乱を起こす君主になってはいけない』についてだが・・・三国志5では民忠が60より低いと住民が反乱を起こす(たしか)。毎月起こるイベントではなかったはずだが(たぶん)、民からの収入を得る1月、4月、7月、10月に起きたはずだ(おそらく)。反乱が起きた場合は負けと見なすからな。言霊で民忠を下げるのも禁じ手だ」

えっ!?今は該当する1月じゃないか。僕の所有する都市の民忠は・・・。



陽介「うっ!本拠地として始めた漢中の民忠は62でセーフだけど悠真から奪った上庸は51だ。今は1月だから反乱の危険があったのか」

悠真「そういうことだ!内政をおそろかにして合戦ばかりを続けられると思うなよ!ということで、待たせたな!俺の一手はこれだ!」

ついに悠真は行動を決断したか。言霊は0だから兵を集めるのか?それとも人材を集める!?まさか入蜀は無いと思うけど・・・あっ!荊州へ逃げると見せ掛けて孫堅と同盟を組む!?いや、次のターンで天命に恵まれて兵糧を手に入れれば劉表と同盟をして僕を挟み撃ちすることもできるだろう!いったい何をする気なんだ?

悠真「移動だ」



陽介「はあ!?移動!?」

悠真は武陵へと移動した。え、えっと、永安で僕を打ち破れる可能性もあったのに、逃げ道を消費してしまうだけの移動!?


陽介「ほ、ほんとうに武陵へと移動してしまった。永安に残っているのは兵1の辛憲英だけか。僕は永安へ進攻するのが容易になったから嬉しいけど良いの?」

『熟慮した結果の行動である。これで俺の勝利に一歩近づいたと言えるな』などとほざく悠真。てっきり粘って粘って荊州南部に至るまでに兵糧と人材を蓄える戦略を採用すると考えていたのだけどな。みーんな武陵へ行っちゃったから人材登用もできないんじゃない?

陽介「このターンは弓陣形か突撃陣形持ちの将を引き抜いて決戦への準備をすると思っていたよ。なんでまた移動なんかで武将の行動を消費してしまうんだ。僕に攻められてから武陵へ逃げても遅くはないのに。あれ!?」

さっき3原則を確認した時に違和感を覚えたのだけど、もしかしたら永安の民忠が低いとか?そして僕が永安を奪取しても民の支持を得るために施しをしなければならないので物資が減る・・・そういう作戦か!?

陽介「永安と武陵の民忠はどうなっているんだ!?」


陽介「永安も武陵も民忠が60未満じゃないか!わかったぞ!僕が攻め込めば悠真は荊州南部に逃げる。しかし、どの都市も民忠は60未満で反乱の危険があるんだ。民への施しを僕に押しつけて物資を欠乏させる気だな!何が『一、民を苦しめるような行為はしない』だ!」

僕の批難もなんのその。悠真はすました顔で解説を始めた。

悠真「ずいぶんと酷い言い様だが、俺は永安の民も武陵の民にも満足してもらう政治を行うつもりだ。その証拠に」

悠真はコマンドで辛憲英の忠誠度を100にした。




悠真「このターンに優秀な人材を集めることもできた。しかし俺はコマンドを消費して辛憲英の忠誠度100へと上昇させる。引き抜きも通用しない独立もしない太守の完成というわけさ。今月は天命に恵まれなかったので民忠を上げることは適わなかったが来月には必ず民の満足する政治を実行する。お前さえ攻めてこなければな!」

もし劉表が永安へ攻め込めば経路の関係で辛憲英は悠真軍に戻れなくなるだろう。奴は奴なりに腹心を失う覚悟で民への施しを決意したということか。いやいや、劉表なり劉焉なりが永安へ攻め込んだら僕は悠真の都市へ隣接できなくなるから永安へ攻め込まざるを得ない!結局僕を誘い込む作戦じゃないか!

悠真「そもそも合戦なんて民は望んでいないだろう。お前が毎月合戦を続けてかつ民の心をつかむことができる男ならば負けてやっても良いと考えている。来るなら来い!俺は荊州の果てで待っているぞ!」

くっそー!ただ逃げてるだけのくせに上から目線で好き勝手なことを言いやがって!僕は上庸の民忠も上げなきゃいけないんだぞ!

悠真「では、今月最後のコマンドだ。最も忠誠度の低い可太后へ褒美を下賜しよう」



悠真「さて、これで俺のターンは終わりだ。お前の采配を楽しみにしているよ」


190年1月 陽介のターン

特に合戦も群雄間の同盟も行われることなく僕のターンになった。


陽介「1月になり2都市分の税収が入った。これは確かに民に還元しなければいけないよな」

まいったな。7月の米収入までに悠真を追い詰めなければいけないのに、やらなければいけないことが山積みだ。このターンは募兵と人材登用をしようと考えていたんだよね。本音をいうと今のままでは永安攻略は難しいと考えていたから。悠真の本隊が武陵まで引いてしまったから明かすけど永安の戦場マップは以下の図になる。


僕は赤い丸の位置が初期配置となり矢印の方向へ進軍するか、城から打って出てくる悠真を迎え撃つことになっていたわけだ。見てのとおり決戦の場は平地なので孫観の鋒矢の陣では打ち破られていただろう(注:攻略本で確認したら山岳陣形の活躍するマップでした)。

陽介「なんせ鶴翼の陣から背後を突かれるだけで損傷率35だからね。鋒矢の陣は防御力が低いんだ」

だから言霊で鋒矢の陣の防御力が上がる兵器『戦車』を完成させて(言霊が2なので2ヶ月限定となっていただろう)、なおかつ平地戦を得意とする人材を登用しようとしていたのである。

陽介「欲しかった人材。例えば董卓配下の皇甫嵩だ」


守備に長けた方円の陣で兵糧庫を狙う敵の攻撃を阻み、魚鱗の陣で側面を突く。悠真との決戦の前には是非とも手に入れたい人材だ。

陽介「賈詡も狙っている武将の一人だ。万能でなんでもこなせる能力だと思っている」


賈詡の場合は方円の陣で敵の猛攻を凌いだ後に孫観を側面に移動させて鶴翼の陣形で殲滅する。水陣も持っているので、どんな戦場マップでも対応できるだろう。僕よりも悠真と相性が近いことには注意だ。

陽介「そして極めつけはこの武将なんだけど」


こちらの武将は何度ためしても(金0と金1000のやつ)登用することはできなかった。この武将さえ手に入れば永安攻略は確実になるので残念だと思っていたのだけど。

陽介「悠真が永安から兵を引いてしまったから熱心に人材登用をする必要も無くなったよ。永安で軍備を整えていれば1ターンは時間を稼げたのに、あいつは何を考えているんだ?」

まあ孫堅の武陵移動を警戒してのことだろう。僕が民忠を上げるのに四苦八苦しているうちに早いところ桂陽まで逃げようとしているに違いない。


陽介「では行動を開始しようか。やらなければいけないこととして、まず一点目は民から反乱されないよう4月までに支配している都市の民忠を60以上にしなければならないこと。そして二点目は劉焉、劉表が永安へ進攻しないよう手を打つことだ」

僕は民から反乱を起こされるようなプレイをしたら負けで良いと本気で思っている。しかし今は1月であり反乱のタイミングである4月まで時間はある。それに民忠51の上庸や、これから攻め入る民忠55の永安が、4月まで僕の都市でいてくれる確証はないという厳しい現実。十中八九、他の群雄に獲られるだろう。

陽介「この1月において最も警戒するべきは永安へ他の群雄が干渉してくることだろうな」

例えば僕がこのターンに永安へ侵攻したとする。結果、総兵力9万の劉焉や総兵力8万の劉表と緊張感が高まるのだ。


陽介「考えていた以上に永安は危険すぎる。それに董卓と隣接していた漢中よりはマシとはいえ、どちらかの群雄に永安をおさえられてしまえば悠真領へ進攻する経路は失われてしまうしね」

ゆえに悠真の言霊が0なのを天佑と捉えて『どちらかの勢力と同盟する(言霊)』→『人材登用』→『募兵』→『永安進攻』と行動するのがベストだと思われる。侵攻された場合、同盟勢力から援軍を要請することができるのでAIから見れば兵力が水増しされたと見なされるから例えば劉焉と同盟すれば劉表は永安へ手出しをしないだろう。

陽介「まずは言霊で同盟だ。兵数と武将の質を考えれば劉焉と同盟するべきなんだが・・・」

劉表と同盟をすれば武陵攻略に協力してもらえる可能性がある。武陵へ侵攻した後は江陵からの進攻を心配する必要もなくなる。劉焉は漢中に進攻するか、漢中へ攻め込んだ董卓への対処で精一杯になると予期して、ここは劉表と同盟だな。

陽介「それじゃあいくよ!呉子曰く!剛兵には言葉により不利益を知らせよ!剛必以辞服タンピィイーツゥフゥ!」




僕は劉表と六ヶ月の同盟を結んだ(天命×言霊数)。

悠真「くそっ・・・!」

陽介「さて、次は人材登用だな。めぼしい武将を登用できるか虱潰しに調べてみよう」

一番欲しかった例の武将はだめだった。


二番目に欲しかった皇甫嵩もだめだった。


陽介「だめだ。特殊能力を多く有す武将は悠真の相性に近い者ばかりだ。もう試す武将はいなくなってしまったよ。賈詡なんて悠真に引き抜かれたら終わりだ!」

全員を試せば何人か能力の高い武将が応じてくれはするかもしれない。仮想モードなのだから例えば荀彧とか何なら関羽とかも登用に応じてくれる可能性はある。だけど仮想モードゆえか、190年1月の時点では経験に乏しいのか、有名な武将ほど修得している特殊能力が少ない気がする。

陽介「関羽は高望みが過ぎるかな。何人も試しているけどだめだ・・・きっと僕と相性の良い武将なんていないんだ・・・おや?この武将は登用できるようだけど、えっと、この人って・・・」


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