三国志5プレイログ「二国志」~第十四章:視卒如嬰児

189年12月 陽介のターン

二国志における二度目の合戦も僕の勝利に終わった。

陽介「さて今月のコマンドはあと1回か。うーん、何をしようかなあ」

そういえば忠誠度を上げようとしていたんだっけか。コマンド回数は温存しておいたから一人の武将に褒美を与えることができるな。


悠真「上庸から永安に攻め入った場合、上庸部隊の配置場所は・・・なんだと!?一カ所だけ森がある!?ここに孫観を置かれた場合は・・・君主の陽介を壊滅させて敗走させれば良い。孫観が森に兵糧庫を置いて陣取っても楊醜の弓で一方的に攻撃できるから・・・」

悠真は必死になって何冊もの攻略本を読み漁っている。今のところ僕は合戦で連勝しているけれども、2戦とも運が良かっただけだ(1戦目は天命に恵まれた、2戦目は決戦場の地形が有利な山地形かつ悠真の兵糧切れを待てば勝てる状況だった)。勝った勝ったと浮かれていると悠真に起死回生の一勝を与えてしまうかもしれない。

陽介「僕は2都市の保有者となった。しかし内政には全く手をつけていないし募兵と合戦ばかりしていたから行動可能な武将は曹節だけだ」


漢中の太守に任命した曹節へ内政を実行させることはできる。だけど僕はこのまま悠真領へ進攻し続けるつもりだから董卓や劉焉が攻めてくるであろう漢中で内政をしてもなあ。

悠真「永安で決戦をするのは悪くないようだ。部隊がぶつかる場所は孫観の苦手な平地になるし、動きを阻むような大河も無いからな。地形は良しとして次は陣形だ。森にいる孫観を撃破するのは不可能なので平地用の陣形使用者を揃えて、『牽制の射撃をする部隊』、『孫観の動きを止める部隊』、『陽介に止めを差す決死隊』と三部隊作ることにより・・・」

悠真は必死に戦略を練っている。僕もさっさと武将の忠誠度を上げて次の一手を考えよう。

陽介「曹節の忠誠度が78か。これは低すぎるな」


僕は孫観を奪われてしまえば負けになる。悠真に孫観を引き抜かれないよう、曹節を見捨てて孫観の忠誠度を100にするという選択肢もある。しかし悠真が全ての武将で引き抜きを試みても孫観は裏切りに応じることは無かったのだ(持参金を0と1000にして武将を引き抜けるか確かめる方法がある)。同じく忠誠78の曹節も悠真の誘いを断ったので、このターンは忠誠度上昇をせず他の事をしても良いのだが。

陽介「曹節の忠誠度が下がり過ぎると引き抜きかれる以前に愛想をつかされて出奔してしまうかも。僕と同じく相性40付近の君主がいるかもしれないので忠誠を100にしてしまおう」




陽介「よし、曹節の忠誠度も100になったしターンを終了しようかな」

悠真「しかし平地に孫観を誘き寄せても包囲効果が効かないので2万の軍勢を撃破するには相当数の犠牲を覚悟しなければいけない・・・あと一つ・・・何か決め手があれば・・・って、ターンを終了する!?ちょっ、ちょっと待った-!」

休養のボタンをおして12月を終わらせようとした僕は悠真に止められてしまった。


陽介「なんだよ・・・ようやく189年12月が終わろうとしていたのに(笑)。もうお互い言霊は無いし僕のコマンド回数も0になったからできることなんてないだろ?」

僕の問いかけに悠真は真剣な目で見つめ返してきた。な、なんだよぅ。さっきからぶつぶつと独り言を呟いたり何を考えているんだ。

悠真「おい陽介。以前、超常現象にあたる能力について説明したよな?」

ん?真剣な目で見てくるから何を言うかと思えば『二国志ルール』のおさらいか。

陽介「覚えているよ。超常現象の特殊能力は『仙術、雨乞、天変、幻術、妖術、水計、占卜』と定義する、だよね?」

悠真「そうだ。史実モードでは、これらの能力は本来ならば会得する武将の少ない希少な能力となっている。しかし俺達がプレイしている仮想モードでは武将の特殊能力がランダムに決定されるので、すでに1つや2つ身につけてしまっている武将がいてもおかしくない。そのような場合はどうすると説明した?」

陽介「ええと、偶然にも武将がこれらの特技を1つ2つ3つと獲得した場合は『①水陣+史実モードの能力②治療③任意』の順番に変化させる。ただし占トは諸葛亮など史実モードで所有している武将のみOKとなる。こうだろ?」

悠真は『うむ』と頷く。こいつは24時間365日、真面目な表情をしていれば女の子にモテると思うんだけどな。今日は珍しいことに30秒も真面目な顔を続けているぞ。

悠真「では、この武将の特殊能力はどう変化させるべきだと思う?」


黄蓋か。赤壁の戦いで活躍した有名な武将だよな。曹操、孫権、劉備、あと諸葛亮の話題はよく見かけるけど、黄蓋が大好きだという人にはあまり会ったことがない。しかし考えてみると、この時代で最も大陸の歴史を変えてしまった武将ではないだろうか。

陽介「禁止の能力は仙術と妖術の二つ。まず仙術を『水陣』と史実モードにおいて一番最初に覚える『奮迅』にする。そして妖術を『治療』に変化をさせる。水陣はもう覚えてしまっているからもったいないと思うけどね。なんで黄蓋を例に出したの?」

悠真「黄蓋は孫堅の配下だろ!?俺のいる永安から二つ経路を進んだ先にいるんだ!未行動なので孫堅は12月のターンをまだ実行していない!ゆえに、このままターンを終了させると、『12月・孫堅が武陵へ移動、1月・永安に進攻』となる可能性がある。妖術(4スクエア以内にいる部隊の訓練度と士気を下げる)と仙術(全味方部隊の士気を上げ、負傷兵を回復)を使う黄蓋なんかに襲われたら壊滅してしまう!」


なるほど、それは恐ろしい話だ。それに、たまたま禁止技能を持った武将を多数保有している君主がいたら周辺勢力を無慈悲に飲み込んでいくだろう。気持ちが萎えてしまうような事態ではあるので何とかしたいとは思うけど。

陽介「ええと、じゃあ全ての武将の能力をチェックしてエディットするってこと?」

悠真は『無論だ』と頷き武将のエディタ画面を開いた。ひー!いったい何人の武将をチェックして編集すればいいんだよお!100人以上はいるんじゃないか?


悠真「武将の名前は50音順に並べることができる。攻略本に書かれている武将データも同じく50音順なので、そう苦労はしないだろう。本に書かれている尹黙(インモク)の下をたどっていくと、すぐに袁胤(エンイン)のデータが載っているだろ?」

そうは言っても数が多すぎて・・・うわあああん。こうして僕たちは武将の特殊能力を編集していったのだが。

悠真「おい陽介。この武将はどう編集すれば良いと思う?」


ん?董承?なんだか見たことのある名前の武将だ。確か僕が董卓領を調べた時に確認した武将だったよな。

陽介「ええと、禁止能力は『天変』、『占卜』、『妖術』だよね。まず『天変』を『水陣』と一番最初に覚える『同討』にして、『占卜』を『治療』にして最後の『妖術』を任意の能力に変えるから・・・うーん、『火矢』とかにすれば強い武将になるんじゃないかな?」


僕が董承をエディットすると『なんだよセンスねえなあー』などと悠真は文句を言った。ぐぬぬ、なんか文句があるのかよ。任意の能力にするにしてもベストなんて分からないよ。

悠真「董承の能力を良く観察してみるんだ。『藤甲(防御力が上昇するが火に弱い)』と『治療』と隣接した相手部隊を翻弄する『同討(隣接する敵部隊を同討させる)』を収得しているだろ?明らかに守備を担当する能力となっているじゃないか。よって董承に付与するのは『騎射(移動後に弓攻撃ができる)』だ」

え?ん?そうなのか?文句を言ってセンスが無いと馬鹿にされては嫌だから騎射で良いよ。『では、任意の能力はお互いの合意があったようなので騎射にする』と悠真は言い放ち董承の編集を完成させた。


陽介「ひー!文醜の武力と能力がすさまじいことになっている!」

悠真「是非とも引き抜きたいな(笑)」


陽介「簡雍が赤兎馬(速攻・強行・騎射・退却率100%を収得)を持っているけど弱い(笑)」

悠真「これだと主君の劉備が赤兎馬を奪ってしまうのもアリかもなあ」


陽介「まだ関羽は能力を1つしか覚えていないみたいだね」

悠真「この関羽だと文醜と戦ったら討ち取られてしまうかもしれないぞ」


こうして思ったよりも楽しく武将編集の作業をすることができた。で?玉璽は誰が持っているの?

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